保険診療Insurance medical treatmentいぼ・水いぼ・ヘルペス・帯状疱疹
保険診療
いぼ・水いぼ・ヘルペス・帯状疱疹
いぼやお子様の水いぼ、水痘など皮膚のできものの治療を行っております。特に帯状疱疹は早期の治療が重要です。少しでも気になる症状がありましたら、当院までご相談ください。
いぼ
皮膚表面にできる小さな突起物であるいぼは、ウイルス感染によって生じるものと、それ以外の加齢などによって生じるものに大きく分けられます。
ウイルス性のいぼは、皮膚の小さな傷にヒトパピローマウイルスが感染して生じます。あらゆる場所にできる可能性がありますが、手指や足裏に生じやすい傾向があります。硬いしこりになり、足裏などで大きくなると痛みを生じることがあります。感染性ですので数が増えたり、身近な方にうつったりといった可能性がありますので、早めの治療をお勧めしています。
加齢によって生じるいぼは、茶色く隆起が低いことからシミと誤解されることもあります。触れてみて少し盛り上がっているように感じる場合は、加齢性のいぼが疑われます。放置しても問題はありませんが、増える可能性があり、見た目やアクセサリーや衣類の糸で傷付くなどの問題がある場合は、治療をお勧めしています。
いぼの治療
ウイルス性・それ以外に関わらず、冷凍凝固による治療が可能です。ウイルス性のいぼには、内服薬のヨクイニンで効果が得られるケースもあります。ウイルス性のいぼは、年齢や性別に関わらずできることがあり、女性の顔や子どもの手足など、患者様の年齢・性別やいぼのある場所、数などによって治療方針が変わってきます。当院では冷凍凝固や内服薬の併用など、患者様それぞれの状態に合わせた治療プランをご提案しています。
水いぼ(伝染性軟属腫)
ウイルス感染によって生じるいぼです。小学生以下の子どもが発症しやすく、皮膚が薄い胸やお腹、摩擦の多い脇の下などにできます。多発することも多く、サイズは1〜5㎜程度で形状は丸みを帯びています。いぼの内部には多数のウイルスが存在していますので、かき壊したりこすったりするとウイルスが身体の他の部分や身近な方の皮膚にうつってしまうことがあります。このウイルスは潜伏期間が14〜50日と長く、治療できれいに治ってもしばらくすると再発しやすい傾向があります。
水いぼの治療
免疫によって自然に治ってしまうケースもありますが、身近な方に感染を広げる可能性があることから、早めの治療をお勧めしています。特に、あちこちにできてしまうなど、いぼが増えてきている場合にはご相談ください。また、広範囲にかき壊して湿疹になっているケースでは、湿疹の治療が必要になります。
水いぼは根気よく治療を続けることで跡をほとんど残さずに治せる可能性が高くなります。
ヘルペス
ヘルペスは、ピリピリとした痛みのある水疱ができ、水疱が破れてただれた状態になり、かさぶたになって治るという経過を辿ります。身体に潜伏したウイルスによって生じ、主に唇や性器にできる単純疱疹と帯状疱疹に大きく分けられます。単純疱疹は免疫力が低下した際に再発を繰り返しやすい疾患です。帯状疱疹は、帯状の病変が身体の左右どちらかに現れます。高齢になるに従って発症リスクが上昇し、80歳では3人に1人が帯状疱疹を経験しているという指摘もあります。帯状疱疹では皮膚病変が治ってからも強い痛みが長期間に渡って続く帯状疱疹後神経痛を起こすことがあり、糖尿病など免疫力が低低下する病気があると帯状疱疹後神経痛になりやすい傾向があるとされています。
ヘルペスの治療
単純疱疹では、病変が現れたらできるだけ早くウイルスの増殖を抑える塗布薬や少量の抗ウイルス薬内服による治療を受けるようお勧めしています。早めに治療を受けることで重い症状にならずに治せる可能性が高くなります。疲労や風邪などによる免疫力の低下やストレスで発症しやすくなりますので、再発を防ぐために休息や睡眠をしっかりとるなどを心がけましょう。
帯状疱疹では、抗ウイルス薬の内服による治療を行います。発症後、できるだけ早く治療を受けることで帯状疱疹後神経痛になるリスクも抑えられます。また、帯状疱疹の発症予防や発症後の帯状疱疹後神経痛予防に有効なワクチン接種も行っています。発症リスクの高い50歳以上の方にお勧めしています。
帯状疱疹
帯状疱疹はヘルペスウイルスの1種である水痘・帯状疱疹ウイルスによって生じます。子どもの頃にかかった水疱瘡(水ぼうそう)ウイルスや水痘ワクチンの接種によって多くの方の神経節には水痘・帯状疱疹ウイルスが潜伏しており、強いストレスや加齢などで免疫力が低下するとウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症することがあります。
帯状疱疹では、身体の左右どちらかにピリピリした痛みを感じ、数日後に赤みのある小さな水疱が帯状にでき、やがて水疱が破れてかさぶたができるという経過を辿ります。頭や顔からつま先まで、どの場所にも病変が現れる可能性があり、神経にダメージを与えて皮膚症状が治癒した跡も長く激しい痛みが続く帯状疱疹後神経痛を発症することがあります。
帯状疱疹の治療
抗ウイルス薬による治療
帯状疱疹で使われる抗ウイルス薬は、水痘・帯状疱疹ウイルスの合成を妨げてウイルスの増殖を抑制します。こうしたことから、ウイルスが増殖する前に投与することで最も高い効果を得られます。発症後早い段階で受診し、症状がまだ軽い場合には、抗ウイルス薬の内服で十分な効果を期待できます。
重い症状がある場合や、免疫機能が低下している場合、そして顔に症状が現れている場合には、点滴での抗ウイルス薬投与などが可能な入院による治療が必要になります。その際には連携している高度医療機関をご紹介しています。
痛み止め(鎮痛剤)で痛みを止める治療
帯状疱疹では、皮膚症状が現れる前に皮膚の痛みの症状を起こすことがあります。そうした際には、痛み止めによる治療を行っています。ただし、痛み止めの投与はあくまでも痛みを抑える対症療法であり、帯状疱疹の症状を抑えて帯状疱疹後神経痛の発症リスクを下げるためには抗ウイルス薬の投与が必要です。
外用薬を使った治療
帯状疱疹でも塗布薬を使った治療が行われるケースがあります。
軽症のケースや、すでに抗ウイルス薬の効果が十分に現れている場合には、抗ウイルス薬の軟膏などが使われることがあります。
また、痛み止めや炎症を抑える塗布薬、局所麻酔薬、傷付いた皮膚の治癒を促す薬、感染を防ぐ抗菌薬など、患者様の状態に合わせた外用薬の処方も行っています。